勤務校の教室内で女子児童の胸を触るなどしたとして、強制わいせつと県迷惑行為防止条例違反の罪に問われた元横浜市立小学校教諭の男(29)に対し、横浜地裁は29日、懲役1年6月、執行猶予4年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。
並河浩二裁判官は判決理由で、被告は教育を担う立場にありながら、自己の欲求を満たすために犯行に及んだと指摘。受け持っていた児童を対象に教員の立場を利用したとして、「信頼を裏切った卑劣な行為というべきで、悪質と言わざるを得ない」と非難した。
一方で、事件後に懲戒免職処分となったことや、自発的に通院を始めて性嗜好(しこう)障害の治療に取り組んでいることなどから、刑の執行を猶予するとした。
判決によると、被告は昨年9月11日、横浜市立小学校の教室で、更衣中の女子児童を撮影する目的で動画撮影状態にしたスマートフォンを設置したほか、同16日には教室内で女子児童の胸を着衣の上からもむなどした。