大和と堺、つながりに焦点 葛城市歴史博で資料40点 来月26日まで /奈良
葛城市忍海の市歴史博物館で、春季企画展「大和と河内・堺の往来(ゆきき)-江戸時代の竹内(たけのうち)街道と大和川」が開かれている。江戸時代の付け替えで堺で大阪湾に注ぐようになった大和川、葛城地域と堺を結ぶ古道・竹内街道を通じた地域のつながりに焦点を当て資料約40点を展示している。6月26日まで。
同館によると、江戸時代の堺の商人には、大和の出身者が多かった。企画展では堺の商人が出身地とみられる葛城地域の社寺に寄進したことを示す古文書などを出展。大和川の付け替え運動の中心人物だった今米村(現在の東大阪市)の庄屋、中甚兵衛(1629~1730年)が着用した鹿皮陣羽織なども展示している。
「古代の国道1号線」とも呼ばれる竹内街道については、1614年の大坂冬の陣で新庄藩(現在の葛城市)の藩主、桑山氏が竹内街道を通って出陣したことも紹介。江戸時代に西国三十三カ所巡礼などの参詣者のために竹内(同)に建てられた接待所などの資料もある。
火曜、第2・4水曜休館。入館料は一般200円、高校・大学生100円、小中学生50円。問い合わせは同館(0745・64・1414)。【藤原弘】