<近鉄電車>日本遺産・斎王、ラッピングでPR
三重県明和町の「祈る皇女斎王(さいおう)のみやこ 斎宮」が文化庁の日本遺産に昨年認定されたのを受け、斎宮をPRするイラストや写真などを車両にラッピングした近鉄電車と三重交通バスが運行を開始した。
同町と地元商工会、観光協会などで構成する同遺産活用推進協議会が企画した。近鉄電車は「アートライナー」4両をラッピングした。国の天然記念物で町の花でもあるノハナショウブの紫を背景色に、十二単(ひとえ)姿の斎王のイラストや再建された正殿、町の名所写真に「斎王のみやこ 斎宮」などの文字が添えられている。主に名古屋-鳥羽間を急行として走り、普通列車や大阪線でも運行される。
三重交通は伊勢市の外宮-内宮間の循環バス1台と全国に出かける観光バス5台が対象。同町のマスコットキャラクター「めい姫」のイラストと共に「伊勢の入り口は明和町」「お伊勢参りは斎宮~外宮~内宮」などとアピールしている。
契約は来年3月末までで、事業費は制作費を含め計1020万円。中井幸充町長は「さまざまな機会を通じ、歴史のまち・明和町をアピールしてくれるはず」と期待を込めている。【橋本明】