政活費公開請求、明石市も漏えい
2016年09月23日
兵庫県明石市の議会事務局が、政務活動費に関する情報公開請求をした報道機関4社の社名などを市議会の全7会派の幹事長らに伝えていたことがわかった。 議会事務局などによると、新聞社1社から5月にあった公開請求について、翌6月の主要4会派の幹事長による非公式会合「代表者会」で報告。請求書のコピーを配布し、記者名も伝えたほか、不参加だった他の3会派の幹事長にも口頭で知らせた。その後請求があった新聞社2社とテレビ局1社についても、社名や記者名を各会派に口頭で報告した。 政活費に関する公開請求は、同市議会では今回が初めてだったが、これまでも議会運営委員会の議事録などで公開請求があれば慣例的に報告していたという。 藤本一彦議会事務局長は読売新聞の取材に、「議会全体の問題として受け止めなければならないと思った」と釈明した。鳥取市も漏らす 鳥取市議会事務局が、政務活動費に関する情報公開請求を行った報道機関名を市議9人に漏らしていたこともわかった。 鳥取市議会事務局によると、20日に開かれた議会運営委員会で、河村敏事務局長が、政活費について情報公開請求していた新聞社2社の社名と、情報開示の予定日を報告した。政活費に関する取材があった別の新聞社1社の社名も伝えた。 市情報公開条例には請求者の情報の取り扱いに関する記述はないが、市総務課は「地方公務員法違反(守秘義務違反)の可能性があり、国民の知る権利の保護という趣旨にも反する」としている。河村事務局長は読売新聞の取材に対し、「政活費の適正運用に向け、議会と一緒に取り組んできたので、情報共有しようと思った。軽率な行動で認識不足だった」と説明した。 政活費の情報公開請求を巡っては、富山、金沢両市議会でも同様の漏えいが判明している。