大和政権と東北つなぐ古墳 全長120メートル、福島で確認
福島大が調査した現存する「塚前古墳」の一部(中央)=3月19日、福島県いわき市
福島大は10日、福島県いわき市小名浜にある「塚前古墳」を調査した結果、全長が最大120mの前方後円墳と推定され、古墳時代後期(6世紀)では東北最大と発表した。菊地芳朗教授(考古学)は「当時、東北地方に大和政権とつながりのある有力な首長がいたことを示すもので、歴史的な価値がある」と説明している。
古墳は全長120~95m、台形部分の底辺に当たる幅は70~45m、円形部分の直径は約53mと推定される。現存は円形部分の一部だけで前方後円墳かどうか不明だったが、菊地教授らによる測量や市教育委員会の発掘調査、明治時代の地図などから古墳の全体像が浮かび上がった。