専門家からいぶかる声 丸川環境相の線量発言
東京電力福島第1原発事故後、国が「年間被ばく線量1ミリシーベルト」と定めた除染の長期目標をめぐり、丸川珠代環境相が講演で「何の根拠もなく時の環境大臣が決めた」などと発言した問題で、放射線の専門家からは9日、「根拠はある。発言の真意がよく分からない」といぶかる声が上がった。
鈴木元国際医療福祉大教授(放射線疫学)は、1ミリシーベルトの目標は「事故で出た放射性物質と共存する状況にあって、年間1~20ミリシーベルトの幅で適切な防護をしながら長期的に1ミリシーベルトを目指すという国際放射線防護委員会(ICRP)の考え方に基づく」と指摘。
丸川氏「言葉足らず」と釈明 「被ばく上限に根拠なし」発言
衆院予算委で、被ばく線量をめぐる発言について釈明する丸川環境相=9日午前 東京電力福島第1原発事故後に国が定めた年間被ばく線量の長期目標1ミリシーベルト以下について、丸川珠代環境相が長野県内での講演で「何の根拠もなく時の環境大臣が決めた」と発言したと信濃毎日新聞が報じたのを受け、丸川氏は9日午前の衆院予算委員会で「趣旨はそうではない。誤解を与えるようであれば、言葉足らずであったことはおわび申し上げたい」と述べた。
丸川氏は「(講演の)記録も取っておらず、こういう言い回しをしたという記憶もない」と釈明した。
講演は7日に長野県松本市であった自民党の若林健太参院議員の集会の中で行われた。
丸川環境相、追加被曝線量の目標「根拠なし」と発言か
丸川珠代環境相が、東京電力福島第一原発事故に伴う除染などで国が長期目標として示している年間追加被曝(ひばく)線量1ミリシーベルトについて、「何の根拠もない」と講演で発言していたとして、9日の衆議院予算委員会で追及された。丸川氏は「こういう言い回しをした記憶は持っていない」と釈明した。
丸川氏が7日に長野県松本市で講演した内容を報じた地元紙を引用して、緒方林太郎氏(民主)が質問。丸川氏が「『反放射能派』と言うと変ですが、どれだけ下げても心配だと言う人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で、何の科学的根拠もなく時の環境大臣が決めた」などと述べたとして真偽をただした。
丸川氏は、講演の記録がないとした上で「(目標は)除染だけでは到達できないので、総合的に見ていくといつも申し上げている」「(これまで)リスクコミュニケーションが十分ではなかったのではないかという趣旨だ」などと説明。一方、「もし誤解を与えるようであれば、言葉足らずであったということについてはおわびを申し上げたい」と陳謝した。

毎日新聞
丸川環境相:「言葉足らず」と陳謝 被ばく線量めぐり

東京電力福島第1原発事故に伴う除染などで、国が長期目標とする年間追加被ばく線量の1ミリシーベルトについて、丸川珠代環境相が「何の科学的根拠もなく(民主党政権の)時の環境大臣が決めた」と発言したと信濃毎日新聞が報じたことを受け、丸川氏は9日の閣議後記者会見で「そういう言い回しを使ったか記憶にない。伝えようとした趣旨が伝わらず、言葉足らずで申し訳ない」と陳謝した。
丸川氏は7日、長野県松本市内で自民党参院議員の集会に参加して講演。同紙によると、丸川氏は「『反放射能派』と言うと変ですが、どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で、何の科学的根拠もなく時の環境大臣が決めた」などと述べたという。
丸川氏は9日の会見で「(公務でないため)記録をきちんと取っておらず、自分の曖昧な記憶を頼りにしか話せず申し訳ない」「言葉足らずだった。今後とも1ミリシーベルトが長期的な目標だ」と釈明した。
「1ミリシーベルト」をめぐっては、当時の民主党政権が国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づき、自然放射線などを除いた一般的な人の長期目標として定めた。一方、原子力規制委員会の田中俊一委員長は「(数値が安全基準のように)独り歩きしている」と見直しを求めているほか、政府与党内にも住民の帰還を妨げる一因になっているとの見方がくすぶる。【渡辺諒】
丸川氏「言葉足らず」と釈明
「被ばく上限に根拠なし」発言
東京電力福島第1原発事故後に国が定めた年間被ばく線量の長期目標1ミリシーベルト以下について、丸川珠代環境相が長野県内での講演で「何の根拠もなく時の環境大臣が決めた」と発言したと信濃毎日新聞が報じたのを受け、丸川氏は9日午前の衆院予算委員会で「趣旨はそうではない。誤解を与えるようであれば、言葉足らずであったことはおわび申し上げたい」と述べた。
丸川氏は「(講演の)記録も取っておらず、こういう言い回しをしたという記憶もない」と釈明した。
講演は7日に長野県松本市であった自民党の若林健太参院議員の集会の中で行われた。
以上引用
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