堺市議、政務活動費めぐり百条委で数十回にわたり証言拒否
また地方議員の政務活動費の問題です。問題となっているのは、元タレントで大阪維新の会に所属する女性市議。12日、堺市議会の百条委員会で、300万円近い政務活動費の行方を追及されましたが、数十回にわたって証言を拒否しました。
午後1時、黒いジャケット姿で現れた堺市の小林由佳市議(38)。質問に答える前に謝罪の言葉を述べました。
「私の政治家としての未熟さから起こった問題。本当にこのたびは申しわけございませんでした」(大阪・堺市議会 小林由佳議員)
大阪維新の会所属で現在2期目、かつては関西を中心にタレント活動をしていました。これが問題のチラシ。自身の活動を記したもので、2011年から4年にわたって、毎回7万枚を配布したとしていました。しかし・・・
【去年8月 取材】
Q.見たことはある?
「ないです」(堺市民)
Q.見たことは?
「ないです」(堺市民)
Q.1回も?
「1回もないです」
チラシを見たことがあるという市民はいませんでした。政務活動費から印刷代などおよそ286万円を支出したとなっていますが、本当に配られたのでしょうか。
【去年8月 取材】
Q.(チラシは)存在するのか?
「存在します。ちゃんと領収書もいただいているし、配布報告書もいただいています」(大阪・堺市議会 小林由佳議員)
Q.誰も見た方がいないが?
「私はちゃんと活動費を・・・」
「存在しますから、ちゃんと」
しかし、この1か月後・・・
「(弁護士に)調査をしてもらうと、ちゃんと配ってなかったとの報告」(大阪・堺市議会 小林由佳議員)
配布を委託した業者が精神疾患だったため配っていなかったというのです。小林議員は政務活動費を返還しましたが、堺市の竹山市長は先月、小林議員を詐欺容疑などで刑事告訴しました。
そして12日の百条委員会。小林議員は、後ろに控える弁護士と頻繁に相談を繰り返しながら質問に答えました。
「印刷枚数はそれぞれ何枚?どこで印刷されたのか?どのような内容のチラシだったのか?」
「ご質問に関しましてですが、刑事訴追に関わるおそれのある事項と考えますので、この場での証言を控えさせていただきます」(大阪・堺市議会 小林由佳議員)
「どのエリア、どの町に配布されたんでしょう?」
「この場での証言は控えさせていただきます」(大阪・堺市議会 小林由佳議員)
核心に迫る質問が出ると、この言葉を数十回繰り返しました。これで市民への説明責任を果たしたと言えるのでしょうか。(12日18:12)