滋賀県甲良町税務課の男性主事(29)が町税を着服したとされる問題で、同町は8日、主事を7日付で懲戒免職処分にした、と発表した。上司の同課長を3カ月、課長補佐を1カ月の減給10分の1としたほか、北川豊昭町長を5カ月の減給10分の1とする条例案も開会中の3月定例議会に提案する。
町によると、主事は2011年から同課で収納業務をしていたが、住民税や固定資産税などを窓口に納めに来た町民から受け取った現金を、金融機関に預けずに着服。発覚を免れるために収納システムのデータを改ざんしていた。主事は「申し訳ないことをした。皆さんに迷惑をかけた」と話し、弁済の意思を示しているという。
今年1月の問題発覚後、町は着服の時期や被害金額の調査を続けているが「調査中で不確定」として公表していない。定例議会が閉会する22日までをめどに刑事告訴する方針。北川町長は「町民の皆さんに申し訳ない。行政不信が深まったと思うが、信頼回復に努めたい」と謝罪した。