【神奈川】ヘイトスピーチの事前防止策を 川崎市、協議会に審議を依頼
ヘイトスピーチ対策を優先審議することを決めた市人権施策推進協議会の会合=川崎区で
川崎市は、十三日開かれた市人権施策推進協議会(会長・阿部浩己神奈川大法科大学院教授)の会合で、ヘイトスピーチ(憎悪表現)対策を優先的に審議するよう依頼した。これを受け協議会は、多文化共生に関する部会にヘイトデモを事前に防ぐための条例化も含めた施策について審議してもらい、年内に福田紀彦市長あての報告書を提出することを決定した。 (小形佳奈)
市内で在日コリアンらに対する差別的言動を繰り返していた団体の男性に対し、市が先月、市内二カ所の公園使用を不許可としたことや、行政がヘイトスピーチを行ったと認定した団体や個人の名前を公表する大阪市の条例などを踏まえ、基準や規制のあり方などを検討する。
部会のメンバーは学識経験者や市内在住の外国人などで構成されており、協議会委員からは「条例の文言にまで踏み込むことも考えて法律家を加えた方がよい」との意見が出された。今月二十日から十月上旬にかけて三回開く部会での話し合いを協議会で取りまとめ、十二月下旬に福田市長へ提出する。
協議会終了後、阿部会長は「部会ではヘイトスピーチを事前に防ぐ条件や基準をどうやって作っていくかを審議してもらう。表現の自由に関わる規制なので慎重にと思っている」と述べた。
以上引用
ヘイトスピーチ規制のための行政の裁量の基準の明確化と、考え方を作るための諮問。