余録:「日本全国この堺の町より安全なところはない」…
「日本全国この堺の町より安全なところはない」。イエズス会の宣教師ビレラは1562年にこう報告した。戦国の動乱もこの町には無縁である。敗者も勝者もみな平和に暮らしているという▲町中の木戸には番人が置かれ、騒ぎは起こったためしがない。また「町ははなはだ堅固で、西方は海に、また他の方面は深い堀に囲まれ、常に水が満ちている」という。欧州の町が城壁で囲まれていたように、堺は環濠によってその平和と独立を守っていたのである▲かつては日本一安全な自治都市として世界に名をはせた堺だった。だが情報が人々の安全を左右する平成の世には、その守りの甘さをさらけ出してしまった。堺市の全有権者68万人の個人情報がインターネットに公開されてしまったという仰天の情報流出事件である▲流出していたのは4年前の大阪府知事選における堺市内の全有権者の氏名、生年月日、性別、住所などだった。選管に在籍したことのある職員がデータを無断で自宅に持ち帰り、今年春から3カ月にわたって公開された状態で民間のレンタルサーバーに保存していた▲外からのサイバー攻撃にはそれを防ぐ環濠があったかもしれない。だが職員の持ち出しを防ぐ木戸はなかったらしい。発覚から半年近く、実態解明も手間取ったものである。ずさんな情報管理も、発覚後の調査の甘さも、事の重大さを理解していなかったゆえだろう▲個人情報の悪用は確認されていないが、市民の不安を操る詐欺師にも用心せねばならない。マイナンバーの運用も始まる今、もう一度全国の自治体で点検してもらいたい情報管理の環濠や木戸である。
以上引用
堺の3つの挑戦、安心安全な街、
そして、セイフシティー、全てが虚ろに聞こえる。
訓告とか、自分達の身の保全のみしか、関心がない。市民のことを考えない堺市の行政のあるところに市民の安心安全は、ない。
虚ろな、堺の3つの挑戦…
堺の文化、伝統の一つが、今、ここで、滅んだんだろう……(T . T)