入札情報を漏らし謝礼、姫路市課長ら容疑で逮捕
2016年09月13日
公共工事の入札情報を漏らした見返りに業者から３０万円を受け取ったとして、兵庫県警は１２日、同県姫路市道路整備改善課長・堀本匡宏容疑者（５６）（兵庫県たつの市）を収賄容疑、姫路市の土木工事会社「大成組」社長・竹内俊明容疑者（６１）（姫路市）を贈賄容疑でそれぞれ逮捕した。 発表では、堀本容疑者は昨年７月、市発注の道路整備工事の一般競争入札で、非公表の設計金額を竹内容疑者に教え、謝礼として現金を受け取った疑い。捜査関係者によると、２人とも容疑を認めているという。 設計金額は工事に必要な費用を積算したもので、落札可能な最低価格（最低制限価格）を発注者が設定する際の基準となる。堀本容疑者は同金額を知り得る立場だったといい、竹内容疑者の求めで伝え、大成組の事務所で現金を受け取っていた。２人は約１０年前に別の工事で知り合ったという。 問題の入札では２３社が応札。大成組など４社が最低制限価格の約９８６万円で並び、抽選で大成組が落札した。県警は、抽選自体は適正に行われたとみている。 同市役所では１２日、幹部らが記者会見し、「市民の信頼を裏切ったことをおわびします」と謝罪した。 2016年09月13日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
姫路市課長、道路工事巡り収賄の疑い 県警逮捕
2016/9/13 1:48
兵庫県姫路市発注の道路整備工事で、入札価格に関する情報を漏らした見返りに現金約30万円を受け取ったとして、県警捜査２課は12日、同市道路整備改善課長、堀本匡宏容疑者（56）＝同県たつの市揖保川町袋尻＝を収賄の疑いで逮捕し、土木工事会社「大成組」社長、竹内俊明容疑者（61）＝姫路市飾東町北野＝を贈賄の疑いで逮捕した。 堀本容疑者の逮捕容疑は昨年７月下旬、市が発注した道路整備工事の一般競争入札で、設計金額などを伝えた謝礼と認識しながら、竹内容疑者から現金約30万円を受け取った疑い。両容疑者は市内の同社事務所で現金を授受していたという。同課は２人の認否を明らかにしていない。 同課などによると、落札価格の下限である最低制限価格は、市が設計金額を基に算定。入札には約20社が参加し、４社の最低制限価格が同額で並んだため、抽選で大成組が落札した。 堀本容疑者と竹内容疑者は約10年前から面識があったとみられる。堀本容疑者は2003年から建設局に所属し、市道の整備や補修を担当。昨年７月以降、道路整備改善課長として同課の業務を管轄していた。一方、同社は過去５年間で、事件となった工事を含め、市発注の事業を計６件受注していた。 姫路市の石見利勝市長の話 公務員としてあるまじき行為で極めて遺憾。再発防止の指導を徹底し、信頼回復に努める。